（１）達弥西心のわかりやすい話「決断」

「さて困ったな」くらいの軽いメッセージの時に、さっさと動きだすか、「とことん困って」やっと動き出すか、どちらを選ぶかです。とことん困ったときにはすでに手が打てないくらいに、事態は深刻化している場合がほとんどです。やっぱり「さて困ったな」という時に、しっかり自分自身と対話して、さっさと動きだすことです。

ところが、これが動かない。なかなか動かない。さて困っているのに動かないのです。動かないから、どんどん困っていくのです。そして、ついにはとことん困るのです。とことん困って、仕方がないからやっと動き出すのです。

そうなんです。気づかせの目的はその人を動かすことだったのですから、目的はやっと果たせるというわけです。

もう一歩進めてみましょう。気づかせが起こるのは、ある目的があるからです。目的も意味もないのに気付かせ（メッセージ、何か伝えたいこと）が届くはずがありません。目的や意味を分かってほしいのは、その人に、です。

要するに、さて困ったなと思ったら、困ったなと思ったその人がすぐに動き出せばいいのです。

「さて困ったな」が気付かせだと、何度も繰り返して伝えました。もちろん、困ったなと思うその人への気づかせです。主人公はさて困ったなと思う、その人です。

よく、冬来たりなば春遠からじ（冬がやってくれば春は遠くはない、間もなくやってくる）と言われますが、私は、「意志あらば春遠からじ」と言いたいのです。もっと言えば、意志あるところ道は拓ける、でしょうか。

意志があれば道は拓ける。ということは、強い意志がなければ道は拓けない、ということです。

幸せになるには、こころの次元を上げていくことしかありません。喜んで生きるしかありません。与えることしかありません。

とにかく動きだすことです。動きだすと、決意することです。明日よりも今日からです。未来はどんどんやってきます。今からです。たった今から動きはじめるのです。

じっとしていても、黙っていても、今日の次にはかならず明日がやってきます。

明日は、私たちのもとへやってくるまではいつも白紙です。幸せでもないし不幸でもない。明るくもないし暗くもない。楽しくもないしつまらなくもない。とにかくどちらでもありません。誰にとってもそうです。みんな平等です。幸せはいつもこころが決めるのです。こころが決めた通りに幸せはやってくるのです。

未来を明るいと信じる人には、未来は限りなく明るく、前途洋々としています。未来を暗いとしか思えない人には、未来は思った通りに前途多難となります。私たちの決意次第です。私たちが自分自身に言い聞かせた通りのことが起こるのです。

さあ、とにかく動きだすことです。歩きはじめましょう。

私たちは人生の旅の途中です。この世とあの世をくぐりぬけながら、私たちのこころの宇宙の旅はつづきます。長い旅ですが、楽しい旅です。私たちの決意次第でどうにでも展開していきます。限りない可能性へのチャレンジです。

表に現れた態度や表情は結果です。原因はこころの中にあります。原因を変えれば結果が変わります。同時に、態度や表情を変えることで、こころの中のほんとうの自分自身の状態を良くしていくこともできます。

ほんとうの自分自身は、こころの中にどっかと座っているパワフルなエンジンです。人生をパワフルに生きていくには、こころの中のエンジンの回転数を高めていくことです。その発する熱の高さで、自分の「熱き思い」をまわりに伝えていくのです。それが人間としての良い影響力を持つということです。